黄檗宗瑞雲山 大龍寺

JR石切駅より北へ15分程度、坂道を下ったところにある。ベットタウンの中に位置しているということもあり、非常に粛然としていた。


山門をくぐると、境内には寺務所兼斎堂、開山堂、行者堂、仏殿(本堂)、経王塔がある。開山堂は門扉が閉められていたが、障子が一部破れていたため、中を窺うことができた。そこには慧極と奉宗、大檀那、天王寺屋 吉兵衛の像が安置されていた。


仏殿(本堂)も開山堂と同様に閉められていたためが、幸いにも住職さんがちょうど帰って来られたため、拝観したい旨を伝えると、仏殿を開けていただけた。

仏殿には十一面観音を真ん中に、その周辺には様々な像が置かれていたが、勉強不足のため名前は分からなかった…

さて、観音像に向かって左側には左より広目天、達磨像、増長天が、観音像に向かって右側には、左より多聞天、華光菩薩、持国天が安置されていた。ここでも華光菩薩と達磨が対になっており、やはり萬福寺と同様の安置がされている。


また華光菩薩像の左手には何もアイテムは持っていなかったが、三角形の剥離痕を確認することができた。そのため本来この華光菩薩は金磚(きんせん)を手にしていたのではないだろうか。


拝観後、住職さんに華光菩薩についてお話を伺ったところ「唯一あの像だけ、僕には分からない」とおっしゃった。このことより像の名前やその性格等の情報が、伝承されていないことが明らかとなった。

以下のサイトで堺市黄檗宗大宝山 法雲寺との関係について触れられていたが、ここではその関係性について示すものはなかった。

大阪再発見 大龍寺(東大阪市)



【参詣日】
・2015年10月4日(日)
【寺院情報】
・建立年 1618年(貞享3年)
・本尊 十一面観音
・所在地 大阪府東大阪市日下町8丁目-3-57