日本全土を統治下に置いた豊臣秀吉が、日本だけではなく大明帝国の征服をも目指し「唐入り」するため、まずはその属国であった李氏朝鮮に兵を差し向けた(文禄・慶長の役)。慶長の役で明軍が参戦した際に、兵だけでなく護国の神・関羽を信仰する文化が朝鮮にもたらされた、とされている。この役において関羽の神霊が何度も現れ、その都度倭軍を撃退した(らしい)。結果は周知の通りである。朝鮮と明が秀吉率いる倭軍を退けることができたのは、関羽の守護のおかげだと信じた明の皇帝は、建築費や扁額等々を朝鮮に送ったことより東廟をはじめとする様々な廟が韓国各地に建立された。
関羽は中国の歴代皇帝より追諡され帝位まで登りつめることとなった。朝鮮は中国の属国であり、王はいるが帝はいない。結果、朝鮮王よりも実在しない関帝が位を上回るため、朝鮮では原則「関帝」ではなく「関王」として祀られる。
かつて金文京先生より「韓国には15箇所以上関羽を祀る廟于がある」と伺ったことがある。実際は何箇所存在するのかは不明である。今回は韓国における関羽を祀る廟をリストアップする。表記は次のようにしたい。
名称
- 住所
地図
廟于を見つけ次第、随時追記していきたい。
東廟(東関王廟)
関聖廟
- ソウル特別市中区東湖路30キル2
安東関王廟
- 慶尚北道 安東市 太華洞604
南原関王廟
- 全羅北道 南原市 王亭洞