オークションサイトにて出品されていた像は?その2

前回と同様に、2017年7月25日(火)にヤフオクにて「慶應◆中国仏教文物 晩明〜清初期頃 銅鍍金関帝立像」という像が出品された。

慶應◆中国仏教文物 晩明〜清初期頃 銅鍍金関帝立像 - ヤフオク!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e234260814

・オークションサイトにて出品されていた像は?
http://d.hatena.ne.jp/kyoudan/20170304/1488608269

今回は14点もの様々な角度で撮影された画像が添付されており、次のように商品説明がされている。

本物保証!中国明代の塗金関帝立像です。
三国時代の英雄である威厳に満ちた関羽像で、元々は金色に輝く像だったのでしょう、所々に塗金の名残が残り、凛とした形容からは静かな緊張感と尊厳をたっぷりと感じます。
古いお品ですので鍍金の剥落や小疵などの経年感はございますが、致命的な傷みはなく総じて良好な状態と言えます。
正真正銘本物保証!

まず結論から述べると、「本物」と謳っているが明らかに関帝ではない。おそらく出品者は中国の長髯の像ということで、この像は関帝像だ、と認識されたのであろう。そもそも関帝の像容は左手で髯をしごき、右手は立像の場合は青龍刀、座像の場合では春秋佐氏傳を持つ。またごくまれに北斗七星を象った印が入った笏(手板)を手にする座像がある。

像容以外にも見ていく。まずは人相にについてである。関羽と言えば長い鬚髯に赤い顔、鳳眼と呼ばれる細く切れ長の目、そして臥蚕眉と表現されるように太い眉のイメージが強くあろう。
この像は髯は確かに長い。しかしながら顔は