英雄たちの伸長について【三国志平話編】
昨日の正史に続き、今回は三国志平話の伸長の記述を拾う。
平話の性質上、伸長に関して記載があるのは蜀の人物がほとんどであった。
話說一人、姓關名羽、字雲長、乃平陽蒲州解良人。生得神眉鳳目虬髯、面如紫玉、身長九尺二寸。
却說有一人、姓張名飛、字翼紱、乃燕邦涿郡范陽人也。生得豹頭環眼、燕頷虎鬚、身長九尺餘、聲若巨鐘、家豪大富。
說起一人、姓劉名備、字玄紱、涿州范陽縣人氏、乃漢景帝十七代賢孫、中山靖王劉勝之後。生得龍準鳳目、禹背湯肩、身長七尺五寸、垂手過膝、語言喜怒、不形于色、好結英豪。
王允奏曰「宣董卓爲元帥。董卓有萬夫不當之勇、身長八尺五寸、肌肥肉厚肚大、舉討王之作、上陣披重鎧、走如奔騎、坐綽飛燕、堪爲元帥。(略)」
却說諸葛身長九尺二寸、年始三旬、髯如烏鴉、指甲三寸、美若良夫。
前面一將(魏延)攔住、身長一丈、環眼髯長、使柄大刀
劉備は正史と同様に七尺五寸に対し、諸葛亮は少し伸長が変化し、それ以外の人物は新たに設定が加えられた。中でも呂布と魏延が一丈ととんでもない巨漢となったのに対し、張松はひどく小柄な人物として描写されている。
平話は元々は講談に由来するため、登場人物をより大きくした方が聴衆により強いインパクトを与える演出となったのであろう。某爽快アクションゲームのように、強くてデカい呂布にエンカウントしてしまったら恐れおののくこと間違いない。
次回は演義の内容を見ていきたい。
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