晋書

『晉書』卷十二 天文中に関するメモ(2)

まずは「月變」について。意味は月の変化。この項は他の項目と比べ、掲載されている事象が少ないため、範囲は設けず全て列挙する。 月變 魏文帝黃初四年十一月,月暈北斗。占曰:「有大喪,赦天下。」七年五月,帝崩,明帝即位,大赦天下。 孝懷帝永嘉五年三…

『晉書』卷十二 天文中に関するメモ

前回に引き続き、今回は天文志 中の「日蝕」の項に見える三国時代に関する事象の記述を見ていきたい。天文志 下と同様に範囲は光熙年間までをとする。 魏文帝(曹丕)の時代 魏文帝黃初二年六月戊辰晦,日有蝕之。有司奏免太尉,詔曰:「災異之作,以譴元首…

『晉書』卷十三 天文下に関するメモ(3)

前回に続いて、今回は司馬炎の咸寧年間から光熙元年九月(306年9月)までを見ていく。 武帝咸寧四年九月,太白當見不見。占曰:「是謂失舍,不有破軍,必有亡國。」是時羊祜表求伐吳,上許之。 五年十一月,兵出,太白始夕見西方。 太康元年三月,大破吳軍,…

『晉書』卷十三 天文下に関するメモ(2)

昨日に続き今回は正始元年から景元五年まで、曹芳から曹奐が統治した時代までの事象について見ていく。 少帝正始元年四月戊午,月犯昴東頭第一星。十月庚寅,月又犯昴北斗四星。占曰:「月犯昴,胡不安。」 二年六月,鮮卑阿妙兒等寇西方,敦煌太守王延破之…

『晉書』卷十三 天文下に関するメモ

恥ずかしながら中華書局の『晉書』を持っていないため、『晉書』を読むにあたり、中央研究院の「漢籍電子文獻資料庫」と、維基文庫の晋書、そして中國哲學書電子化計劃が公開する影印本(ハーバード燕京図書館蔵)を参照した。 また天文に関する知識や用語等…