渡邉義浩『三国志事典』入手

先月2017年5月22日(月)に大修館書店より発売された渡邉義浩『三国志事典』をようやく購入することができた。地元の大型書店では在庫を切らしており、発売からかなり経っての入手となってしまった。

三国志事典 - 株式会社大修館書店
http://www.taishukan.co.jp/book/b287561.html

本書はこれまで刊行されてきた事典類とは異なり、陳寿三國志』の本文の記述を主に扱っている。そのため、人物の概略文では裴松之註の記述がないため非常に簡潔な文章となっている。
まず「はじめに」にて、主観的に事典を書くために渡邉先生お一人で執筆し、一人の研究者が理解する限りの「三国志」像を示すことができたのでは、と述べられている。およそ400ページもある本書を、非常に忙しいのによく完成させたな、と感心しっぱなしである。
事典類は複数人で編纂されることが多く、その弊害として編纂者の考えの食い違いによって文中で矛盾が生じることがあるが、本書ではそれがなさそうである。

まだ簡単にしか目を通せていないが、注釈を含まない正史だけの記述を調べる際には役に立ちそうな一冊という印象を受けた。

三国志事典

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