『ひまわりっ〜健一レジェンド〜』入手

海月姫』や『主に泣いてます』の著者により『モーニング』2006年2号〜2010年6号まで連載されていた東村アキコひまわりっ健一レジェンド〜』全13巻(しかも全て初版・帯付き)を入手した。

東村アキコが漫画家として上京する以前、地元の宮崎県に住んでいた時代を軸に、破天荒の実父・健一によって主人公の東村アキコが振り回され続けるといったフィクションを織り混ぜた恋愛・ギャグ漫画だ。
そにしけんじ『ねこ戦 三国志にゃんこ』全三巻(角川書店)やねこクラゲ『曹植系男子』全2巻(スクエアエニックス)のように全編にわたって三国志物語が描かれているわけではない。9巻の東京編より登場するキーパーソン三国志BL同人界のカリスマ作家 ウイング関。暴走すると誰にも制することができなくなってしまう彼女によって、爆発的に三国志要素が増えていくのである。


名前からも分かるが関羽が好き


まさかこんなところで「兀突骨」というワードを見るとは思いもしなかったが、『海月姫』の描写でも明らかである通り筆者はかなり三国志に精通しているようで、ウイング関を介して随所に三国志ネタ(しかも細かい)をぶち込んでくる。チョイスした人物と単語が渋いものばかりなので、本当に三国志が好きなんだなと感じる。しかもレッドクリフの公開時期と連載期間が重なったこともあり、あとがきにジョン・ウーとの対談したコラムも収録されている。
ちなみに本作では明言されていないが、ウイング関は『海月姫』のまややのいとこという設定である。

これほどまでに三国志要素のある非常に面白い漫画はまず見かけないので、是非とも三国志好きさんに読んでいただきたい作品である。