東京「媽祖廟」再訪

2019年3月21日(木)に東京「媽祖廟」へ参詣してきた。最後にここへ来たのは2016年4月9日(金)なので、実に約3年前の振りの参詣である。

今回はお礼参りと、以前記事にしたように2017年4月13日(木)に廟内の諸像の配置替えが行われたが、実際にまだ目にできていなかったためその確認のための参詣の意味合いが強かった。

以下の記事で媽祖廟の由来などについて言及したため、今回は軽く像についてのみ紹介する。

 

 

まず配置替えが行われた理由について少し触れておきたい。2016年4月16日(日)は旧暦3月23日にあたり、この日は媽祖の誕生日を祝う「媽祖誕」が執り行われた。その準備のため、13日(木)に台北・行天武聖宮より師父を東京「媽祖廟」へ招き、その際に分霊された媽祖像(金面)や土地公像などの諸像を新たに迎えたようである。

そのためそれらを安置するために2階、3階の像の配置が大きく変更した、というのが一連の経緯である。分霊について台湾新聞がwebニュースで取り上げているため、もし興味があれば以下の記事を参照されたい。

 

行天武聖宮玄微師抵東京 為媽祖廟神明開光安座 | 台湾新聞 BLOG

行天武聖宮玄微師 為東京媽祖廟神明開光安座 | 台湾新聞 BLOG

東京媽祖廟提前為媽祖祝壽 武聖宮佛舞團獻舞 眾人讚嘆 | 台湾新聞 BLOG

 

廟内についてかつて記事でも述べたが、情報を補足して改めて以下にまとめたい。像の順は、須弥壇に向かって左からお祀りされている順に記す。

【1階】

 受付兼事務所:変化なし

 

【2階】名称:朝天宮→関帝殿

変更前:順風耳、媽祖(台湾・北港朝天宮)、千里眼

変更後:月下老人、福徳正神、関帝、済公禅師、武財神(趙公明

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f:id:kyoudan:20190326002328j:plain↑日本で最も若かった関帝像(2013年10月~)
↓現在最も若い関帝像(2017年3月~)f:id:kyoudan:20190326002345j:plain
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【3階】名称:本殿→媽祖殿

変更前:武財神(趙公明)、順風耳、媽祖(泉州・天后宮)、千里眼関帝

変更後:金面媽祖(台湾・南天宮)、粉面媽祖(泉州・天后宮)、黒面媽祖(台湾・北港朝天宮)、順風耳、千里眼、他小さい媽祖像が数躯

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【4階】名称:観音殿(変更なし)

※この階のみ像の配置変更なし

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また参拝順路も若干ではあるが一部変更があった。これまでは1階外の香炉→2階→3階→4階の順に線香をあげていたが、1階外の香炉→1階外「五營将軍」祠→2階→3階→4階の順となっていた。

 

新たに順路に追加された五營将軍について、媽祖廟のスタッフさん複数人に「どのような神様をお祀りしているのか」と伺ったところ、異口同音に「何の神様か分からない・知らない」というお返事をいただいた。メジャーな神仏ではないからなのか、それとも生活に深く溶け込んでしまっていてそこまで気にしたことがなかったのだろうか。

祠内は五営旗とともに、左より順に黒:趙元帥(趙公明)、白:馬元帥(華光大帝)、黄:中壇元帥(哪吒)、赤:康元帥、緑:雷振子の首を祀る。東西南北を祀る元帥神として「馬 趙 温 関」以外にも「温 康 馬 趙」などの組み合わせがあるのは有名であるが、そこに雷震子が加わるようになったのだろうか。

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これまで様々な国内の華光菩薩像を目にしてきたが、華光菩薩ではなく馬元帥(華光大帝)を見たのはここと聖天宮ぐらいだけ。仏教に取り込まれた華光の姿ばかり見てきたため、道教神としての華光を見るのは非常に新鮮に感じる。

 

また都内へ上京する機会があれば、また参詣しに行きたい所存である。

 

来月4月27日は媽祖誕を行うそうだ。台湾人コミュニティの方々が集うそうだが、もちろん日本人の参加も大歓迎だそうなので、もし拝観してみようとお考えの方は、そのタイミングに東京「媽祖廟」に行くことを強く勧めたい。

 

東京都新宿区百人町1丁目24−12